本日記で納めるには長かったり硬かったりする文章の置き場所。
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劇団大富豪
http://www.geocities.jp/gekidan_daifugo/
番外公演「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」
8月28日(金)14:00公演と8月30日(日)13:00公演の
2回観劇してきました。
あらすじと雑感です。
○あらすじ○
普段はそれぞれの仕事・興味を優先しバラバラな高梨家だが、
年に一度の家族旅行は全員参加。
今年も楽しい時間が訪れるハズだったが、
一家は道中で事故に遭い、
長女のほしみを除く5人は亡くなってしまう。
事故と時を同じくして、
ほしみの叔父である鉄平は事件に巻き込まれ、
刑事に追われる身となっていた。
鉄平の身を案じる妻・あやめと、
二人を助けるべく奔走するあやめの同僚の菊川。
ほしみと家族との繋がり、想い。
鉄平とあやめとの繋がり、想い。
一方通行を続けていた想いは、
「亡くなった家族が見える、話が出来る」という
ほしみにより、交わりを見ることとなる---。
----------
テーマは「絆」「家族愛」だと思います。
家族の一人一人を想うほしみの純粋な気持ちが求心力となり、
死別の後とは言えど、家族は繋がりを取り戻す。
あやめは鉄平が見えるようになる。
やはり愛は素晴らしい。
家族の絆って素晴らしい。
互いを想う気持ちって素晴らしい。
そういう話だった、と。
ただ、自分が受けた感じはだいぶ違ったものとなりました。
先に言ってしまうと、
「鉄平が救われる話だった」との印象を受けました。
主人公であるほしみの台詞からは、
家族がバラバラである現状を哀しく思いながらも、
一方通行であれ自分が相手を想っているのであれば
それでいいじゃないか、という
自己完結とも言えるものが感じられました。
それは、想いが通じるまで待ち続けられる強さ、という
解釈も出来ると思いますが、
いずれにせよ、想いが通じていないことによる
悲壮感、焦り、追い詰められた感じというものとは無縁です。
物語は事故の後に入院しているほしみ(と家族)と、
刑事から逃げる鉄平の、その状況に至る背景が
2つの軸として進んで行くのですが、
上記のようなほしみの精神状態、考え方に対して、
もう1つの軸である鉄平は
あらゆる意味で追い込まれています。
物語の最終盤で、
「ほしみは家族だから死んでいる人間も見える」ことに対し、
「あやめは家族なのに死んでいる鉄平が見えない」という
事態が起こります。
これは鉄平がいかに追い込まれていたかということの
暗示でもあるのですが、
この事態は、ほしみが考え方のベクトルを鉄平に諭すことで
解消されます。
自分としては、
ここがこの物語のいちばん重要なポイントだと思ってます。
ほしみは、その考え方ゆえに
時間の長短はあれ、いずれは家族との絆を取り戻せたと想うのですが、
鉄平の場合はそうはいかない。
そして、そんな鉄平にあやめとの絆を取り戻させたのは
ほしみの助言なのです。
この流れが、
「ほしみ一家の話は、ほしみが鉄平を諭す際に
説得力を持たせるためのものだった」
と、思わせました。
そう思わせた理由は、
鉄平が追い込まれていた様子の描き方だと思ってます。
ここが丁寧て、鉄平がいかに追い込まれていたかがわかるからこそ
ほしみによる救いは大きなものであり、
その大きさゆえに、
たぶん脚本がテーマとして据えたであろうものよりも、
自分の中に強く印象づけられたのだ、と。
まぁ、そんな感じで、
「たぶん人とは違う解釈になったんだろうなぁ」と思いつつも、
(後述しますが、自分が吉本さんの演技が好きなことも
この解釈への影響が大きいかも知れない)
冒頭に挙げたようなテーマはしっかり感じられましたし、
実際に1回目の観劇の時には涙させて頂くほどに
良い舞台でした。
----------
以下、細かいことを箇条書き。
ブログの性質により
大富豪ver.(この記事です)ともいもいver.を用意しました。
興味をお持ち頂けましたら両方ご覧頂けると嬉しいです。
もいもいver.は↓こちら
http://blog.livedoor.jp/kanata_izumi/archives/51260099.html
○大富豪ver.
なるべくフラットな状態で観たいと思っているので、
サイトでの事前情報や公演パンフは
観劇前には目を通さないことにしています。
ですので、宮原さんが出てこなくてビックリしました(笑)
吉本さんの、
ちょっとヒネてて、
自嘲気味なところがあって、
だけどその立場で精一杯生きている
…という演技が好きだと
確信を持った。
今まで、宮原さんとの対比の中で観ていても感じてたのですが、
その対象が無い状態で観たことで、確信に変わりました。
新人さんが一気に増えたり、
演出が吉本さん(初演出だそうです)で
テンポがこれまでと変わってたりという点で
「番外公演」と銘打ったのがしっくり来てたと思います。
あやめさんへツッコミ(1)
「二人の人を同時に好きになりました」というメールに対し
「『私が好きな人』と『私を好きな人』」の話は
おかしくないか?(笑)
あやめさんへツッコミ(2)
「『私を好きな人』の方を向くことに決めた」と言うけど、
ゴメン、あれじゃ全然向いてるようには感じられない(笑)
そら鉄平も追い詰められるって(笑)
28日の終演後は稲田徹さんと少しお話させて頂きました。
役柄そのままじゃないか、という大らかな感じの方でしたし、
和泉の直前に話していた方との会話(近距離なので聞こえてしまう)からは
演じるということが好きなんだなぁ、というのが
伝わってきました。
30日の終演後は吉本泰洋さんとお話させて頂きました。
28日の時はタイミングが無かったので、
ここでお話出来て良かったです。
赤の劇団Tシャツはレアとのことなので
今後も公演の度に大事に着て行きます。
Tシャツ販売の告知は28日夜公演からとのこと。
忘れていたそうです(笑)
----------
関連?記事
【相沢舞さん】劇団大富豪【舞台出演】
http://blog.livedoor.jp/kanata_izumi/archives/51241696.html
ちょっと前に書いた、
「大富豪の舞台は全部観てるぜ」という
(何処に向けてなのかは不明な)アピール記事。
http://www.geocities.jp/gekidan_daifugo/
番外公演「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」
8月28日(金)14:00公演と8月30日(日)13:00公演の
2回観劇してきました。
あらすじと雑感です。
○あらすじ○
普段はそれぞれの仕事・興味を優先しバラバラな高梨家だが、
年に一度の家族旅行は全員参加。
今年も楽しい時間が訪れるハズだったが、
一家は道中で事故に遭い、
長女のほしみを除く5人は亡くなってしまう。
事故と時を同じくして、
ほしみの叔父である鉄平は事件に巻き込まれ、
刑事に追われる身となっていた。
鉄平の身を案じる妻・あやめと、
二人を助けるべく奔走するあやめの同僚の菊川。
ほしみと家族との繋がり、想い。
鉄平とあやめとの繋がり、想い。
一方通行を続けていた想いは、
「亡くなった家族が見える、話が出来る」という
ほしみにより、交わりを見ることとなる---。
----------
テーマは「絆」「家族愛」だと思います。
家族の一人一人を想うほしみの純粋な気持ちが求心力となり、
死別の後とは言えど、家族は繋がりを取り戻す。
あやめは鉄平が見えるようになる。
やはり愛は素晴らしい。
家族の絆って素晴らしい。
互いを想う気持ちって素晴らしい。
そういう話だった、と。
ただ、自分が受けた感じはだいぶ違ったものとなりました。
先に言ってしまうと、
「鉄平が救われる話だった」との印象を受けました。
主人公であるほしみの台詞からは、
家族がバラバラである現状を哀しく思いながらも、
一方通行であれ自分が相手を想っているのであれば
それでいいじゃないか、という
自己完結とも言えるものが感じられました。
それは、想いが通じるまで待ち続けられる強さ、という
解釈も出来ると思いますが、
いずれにせよ、想いが通じていないことによる
悲壮感、焦り、追い詰められた感じというものとは無縁です。
物語は事故の後に入院しているほしみ(と家族)と、
刑事から逃げる鉄平の、その状況に至る背景が
2つの軸として進んで行くのですが、
上記のようなほしみの精神状態、考え方に対して、
もう1つの軸である鉄平は
あらゆる意味で追い込まれています。
物語の最終盤で、
「ほしみは家族だから死んでいる人間も見える」ことに対し、
「あやめは家族なのに死んでいる鉄平が見えない」という
事態が起こります。
これは鉄平がいかに追い込まれていたかということの
暗示でもあるのですが、
この事態は、ほしみが考え方のベクトルを鉄平に諭すことで
解消されます。
自分としては、
ここがこの物語のいちばん重要なポイントだと思ってます。
ほしみは、その考え方ゆえに
時間の長短はあれ、いずれは家族との絆を取り戻せたと想うのですが、
鉄平の場合はそうはいかない。
そして、そんな鉄平にあやめとの絆を取り戻させたのは
ほしみの助言なのです。
この流れが、
「ほしみ一家の話は、ほしみが鉄平を諭す際に
説得力を持たせるためのものだった」
と、思わせました。
そう思わせた理由は、
鉄平が追い込まれていた様子の描き方だと思ってます。
ここが丁寧て、鉄平がいかに追い込まれていたかがわかるからこそ
ほしみによる救いは大きなものであり、
その大きさゆえに、
たぶん脚本がテーマとして据えたであろうものよりも、
自分の中に強く印象づけられたのだ、と。
まぁ、そんな感じで、
「たぶん人とは違う解釈になったんだろうなぁ」と思いつつも、
(後述しますが、自分が吉本さんの演技が好きなことも
この解釈への影響が大きいかも知れない)
冒頭に挙げたようなテーマはしっかり感じられましたし、
実際に1回目の観劇の時には涙させて頂くほどに
良い舞台でした。
----------
以下、細かいことを箇条書き。
ブログの性質により
大富豪ver.(この記事です)ともいもいver.を用意しました。
興味をお持ち頂けましたら両方ご覧頂けると嬉しいです。
もいもいver.は↓こちら
http://blog.livedoor.jp/kanata_izumi/archives/51260099.html
○大富豪ver.
なるべくフラットな状態で観たいと思っているので、
サイトでの事前情報や公演パンフは
観劇前には目を通さないことにしています。
ですので、宮原さんが出てこなくてビックリしました(笑)
吉本さんの、
ちょっとヒネてて、
自嘲気味なところがあって、
だけどその立場で精一杯生きている
…という演技が好きだと
確信を持った。
今まで、宮原さんとの対比の中で観ていても感じてたのですが、
その対象が無い状態で観たことで、確信に変わりました。
新人さんが一気に増えたり、
演出が吉本さん(初演出だそうです)で
テンポがこれまでと変わってたりという点で
「番外公演」と銘打ったのがしっくり来てたと思います。
あやめさんへツッコミ(1)
「二人の人を同時に好きになりました」というメールに対し
「『私が好きな人』と『私を好きな人』」の話は
おかしくないか?(笑)
あやめさんへツッコミ(2)
「『私を好きな人』の方を向くことに決めた」と言うけど、
ゴメン、あれじゃ全然向いてるようには感じられない(笑)
そら鉄平も追い詰められるって(笑)
28日の終演後は稲田徹さんと少しお話させて頂きました。
役柄そのままじゃないか、という大らかな感じの方でしたし、
和泉の直前に話していた方との会話(近距離なので聞こえてしまう)からは
演じるということが好きなんだなぁ、というのが
伝わってきました。
30日の終演後は吉本泰洋さんとお話させて頂きました。
28日の時はタイミングが無かったので、
ここでお話出来て良かったです。
赤の劇団Tシャツはレアとのことなので
今後も公演の度に大事に着て行きます。
Tシャツ販売の告知は28日夜公演からとのこと。
忘れていたそうです(笑)
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関連?記事
【相沢舞さん】劇団大富豪【舞台出演】
http://blog.livedoor.jp/kanata_izumi/archives/51241696.html
ちょっと前に書いた、
「大富豪の舞台は全部観てるぜ」という
(何処に向けてなのかは不明な)アピール記事。
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